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2024.11.21
信州環境カレッジ協働講座 「信州から世界に発信するSDGs 安曇野SDGsスタイル」報告
信州環境カレッジ協働講座「信州から世界に発信するSDGs 安曇野SDGsスタイル」
開催しました!!
安曇野地域で、2004年から毎年開催されているイベント「安曇野スタイル」は、デジタルマップを片手に地域内で開催されるワークショップやアクティビティ、店舗を巡るイベントです。趣旨に賛同する100組以上の団体・個人からなるネットワーク組織が主催し、安曇野の魅力を全国に発信する4日間となっています。もともとはアートやクラフトが中心のイベントだったようですが、現在は多業種が参画することで、地域内外の交流促進、経済活性化を創り出すイベントに育っています。今年度の共通テーマは「SDGs」「2050ゼロカーボン」。
安曇野スタイルネットワークからの依頼で、今回信州環境カレッジ協働講座として2回連続の講座を開催しました。
■第1回 「SDGsをアップデート 安曇野ならではのSDGsを考えよう」
日 時:9月5日(金)14:00~15:30
会 場:穂高地域福祉センター 集会室
参加者: 9人
<講義>
まず、「改めてSDGsとは何か?」概念や日本の状況がどうなっているのかを講義で学びました。特にSDGsの概念として、「誰一人取り残さない」と「パートナーシップ」がキーワードになっていることを強調し、すべての課題・ゴールには単独の活動では達成できないこと、SDGsの構造としては自然環境の上に社会、経済がウェディングケーキのように積み重なっており、どれも複雑に絡んで一緒に考えることなどの話がありました。
また、「自分は何ができるのか」を考えるためのヒントとして、いくつか事例を紹介。レンタルの電動自転車を使ったCO2排出削減への取組や観光資源の創出、災害後の耕作放棄地を利用して栽培した麦をストローにする取組では障害者の雇用を生み出していることなどを聞き、参加者も興味をもって聞いていました。
<グループワーク>
講義の後は、自分たちの住む安曇野で何ができるのかを考えるグループワーク。まずは自分たちの資源である「安曇野のいいところ!」を出しあいました。おいしい水や空気、自然、豊富な農作物のほか、移住者やおせっかいな人が多いなど、「資源=魅力」を話し出したらとまらない参加者のみなさん。多くの資源があることに気づくきっかけになったようです。
その後、課題点と資源の両方の観点から「SDGsのゴールに向けて何かできることがないか」を考えていきました。 「のんびりした風土から、コミュニティの場づくりができるのではないか」「おいしい果実と野菜からドライフルーツ・野菜の製品化」「野外保育を盛んにして全小学校・保育幼稚園で野外活動を進め、目玉にしよう」「市民も観光客も、レンタル電動自転車を大いに活用できないか」などとアイデアを出し合いました。限られた時間の中でアイデアを出すのは難しかったようでしたが、それでも共に住む地域で顔を突き合わせながら考えることで、これまでの自分たちの活動を振り返りと、新たな視点を得る機会もなったようです。
第2回「マイクロプラスチックストーリー~ぼくらが作る2050年~」上映会
日 時:11月2日(土)13:00~15:30
会 場:穂高学習交流センター みらい ギャラリースペース
参加者:大人13名(講師含む)・子ども4名 ほか
講 師:マイクロプラスチックストーリー上映実行委員会
<映画鑑賞>
映画「マイクロプラスチックストーリー~ぼくらが作る2050年~」上映。会場がオープンスペースであったことから、音は小さめにして、字幕(小学校3年生までに習う漢字のみ使用のもの)バージョンでの上映となりました。ホールに来ていた人や図書館利用者、カフェでの安曇野スタイルのイベントなど人の行き来が多かったことから、立ち止まって観ていく人も10人近くあり、中にはほぼ全編ご覧になった方もいた。スクリーンに映し出される子どもたちの姿や、やや衝撃的な画像などに注目したためではないかと思われます。
<お話>
映画終了後、環境保全活動をするNPO法人みどりの市民渡辺隆一さんのお話。渡辺さんは、まずはどんぐりをポケットから出し、これなーんだ!!と子どもたちに語りかけました。そして、参加者全員に「みなさんが生きていくのになくてはならないものは何?」と問いかけます。それぞれが、食べ物や家族、水や空気などを挙げた後「誰もプラスチックと言わなかったよね?生きていくのになくてはならないものではないんだよ」と続けます。必要ではないけど利便性から多用されるプラスチックを今後どうしていったらいいのかと投げかけました。子どもも大人も渡辺さんの話を熱心に聞いていました。
<ワークショップ>
そして、映画の感想を共有し、「私たちに何ができるのかな?」「これからどうしたいかな?」を出し合うワークショップ。それぞれが付箋に書いたことをもとにマイクロプラスチックストーリー上映実行委員会メンバーが進行。できることとしてさまざまな意見が出ました。
- エコバックを使う
- 紙ストローにする
- 何を買うか、使うか、よく考えたい
- 買ったものは長く使う
- プラスチック包装のものは買わない
- 包装だけでなく製品そのもののプラスチックも考えないと
- 学校の先生にプラスチックのことを話す!!(小学生)
- プラスチックが落ちていたら拾う(小学生)
などなど、大人も子どももそれぞれの意識が変わった様子がわかりました。
また、
- はかり売りの店が近くにあったら
- タッパーを持ってケーキを買いに行ったが断られた
- イベントの時にスタッフTシャツ必要ですか?
など一個人だけではできないことも出され、今後企業や行政はもちろん、今回共催の安曇野スタイルに参加する事業者にも共有したいような内容もありました。
最後には、NPO法人みどりの市民から「お店のプラスチック調査2024」の紹介があり、調査票と二次元コードが共有されました。各自がお買い物のついでにできることとして、はじめの一歩になりそうです。